随分とご無沙汰しておりました。ずぼらでしまかぜ大好き管理人です。
半年前の22600系Aceの阪神線内試運転の追っかけ以来ですね。
さて、久しぶりの更新はもうお察しのとおり
TOMIX近鉄50000系”しまかぜ”です。
しまかぜ好きが高じて16番のカツミしまかぜを所有してはいますが
やはり、慣れ親しんだNゲージで発売されるのは格別の思いがあります。
それが憧れの大手メーカーのTOMIXから発売されるとは感慨もひとしおです。
マイクロエースやグリーンマックスの完成品参入でNゲージ市況は
昔に比べて本当にいい時代になりました。
果報は寝て待てとまでは言いませんが、待てば何でも揃うようになりました。
さて、模型のしまかぜを紹介する前に簡単に実車の解説でも、、、
今回の近鉄50000系は”しまかぜ”は近鉄の観光地の重点戦力地域の一つである
伊勢志摩エリアの活性化と伊勢神宮の大行事20年一度の式年遷宮による
観光客誘致の強化と鉄道旅の魅力再発見として、近鉄が”一”からではなく”ゼロ”から
開発された観光に特化した特急型電車です。
▼しまかぜ試乗会での車両概要説明の映像
車両は6両固定編成で、グループ席とカフェ席を除いてすべてプレミアムシートと言って近鉄で従来からあるデラックスカーよりも上位グレードの座席が標準設定となっています。
プレミアムシートとは本革が採用された本格的なラグジュアリーシートで、リクライニングはもちろんのことレッグレストが電動で機能し、LED読書灯が付属で着くほか鉄道車両では初めてとなる腰部へのリラクゼーション機能を搭載したのが特筆されます。
プレミアムシート車は1・6号車のハイデッカー構造をもった展望席車、2・5号車の平屋車両に設定されています。
▼全席で本革を採用されたプレミアムシート
▼リクライニングとレッグレストの様子その他にも4号車(大阪・京都方面より)のグループ席車は鉄道車両では非常に珍しい個室が用意され、和風・洋風個室は各編成各1室ずつあります。しまかぜが運転開始時からこれら個室は非常に人気が高く1か月前の特急券予約発売時にはまずこの個室から売り切れていきます。プレミアムシートよりも入手が難しい状況が今も続いています。SV01、SV02は和風テイストの個室ですが、SV03は京都増発向けを意識してかモダン和風という黒と赤を基調とした京風個室が目を引きます。個室のサービスにはプレミアムシート車にはない、衛星放送が見れるほかしまかぜ紹介ビデオ、車載されている前面展望カメラを視聴することが可能です。また、後述しますがカフェ車と同じメニューを個室にいながらにして注文、デリバリーサービスが受けられます。
▼洋風個室の座席の様子 定員は4名
▼大きな窓が1枚、眺望は良好
▼和風個室 定員4名(1次車SV01、02)
▼テーブルの下は掘りごたつ風となっており床暖房が設けられている
グループ席車には他にも23000系伊勢志摩ライナーとおなじサロンカーが設定されており6人までのグループ客を収容する大きなサロン席となっています。なお、サロンカーではモニタ等の視聴設備はなくカフェ車からの注文のオーダー、デリバリーサービスは行っておりません。
▼サロン席は6名定員が3ブロック分
鉄道の旅を楽しむコンセプトに”食”というテーマがあります。このしまかぜにももちろん食をテーマに特化したカフェ車が3号車(大阪・京都より)1両丸ごと用意されています。その昔12000系、12200系スナックカーと呼ばれる軽食サービスを汎用特急のサービスで展開した経緯がありますが、定着せず衰退した経緯があります。近鉄には”食”というサービスに苦い経験がありましたが、それを克服するかのようにあえて1両丸ごと軽食サービスにあてることは旅の楽しさを徹底的に追求したからこその覚悟があると思えます。また、近鉄特急伝統の2階建車もカフェ車という新たなステージで復活しました。
▼1両丸ごと乗車定員をもたないサ50400形カフェ車両
▼軽食サービスの一つ 海の幸ピラフ@2階カフェ席
しまかぜの建造にはメディアなどでさんざん報道されている通り37億円であり1両に換算すると3億円強となり、通常の車両価格の3倍近い金額です。車両のお値段もさることながら内装に並々ならむこだわりが見られ正真正銘のプレミアム車両です。
ずいぶんと前置きが長くなりましたが
それでは、Nゲージしまかぜを見ていきましょう。
まずはパッケージです。
▼しまかぜ限定盤 イラスト入りブックケース
やはりTOMIXは限定版に採用されるイラストがいいです。
▼見慣れたサイドビューが憧れのTOMIXブックケースに収容されています
最近はサイドビューばかり撮影しており側面を見慣れてしまった感はありますが
こういった模型で憧れのTOMIXのブックケースに収まるとうれしいですね。
▼限定品は第2編成50102Fが選定されています。通常版は第1編成です。
さすが印刷ですねとてもきれいに決まっています。個人的にはKD320の近鉄特有の片支持式ボルスタレス台車のTOMIX基準の解釈にわくわくしています。限定版は既報のとおりTNカプラー黒が採用されています。
▼いろんなものに形容される特徴的な多面体前面、前面の印象は抜群
現代の設計ツールであるCADを駆使した前面が印象的ですね。昨今は球体や流線型など丸型デザインの先頭部をもつ車両が増えてきた中であえてこの角張った前面は新鮮かつ迫力を感じますね。
▼ヘッドライトケースの様子
▼モ50500、モ50200の平屋タイプのプレミアムシート車
奥のモ50500形は簡易運転台装備車で、電気的に切り分けるためか母線はモ50200、モ50300と繋がっていません。そのためモ50500は単独のMなのでパンタが2基搭載されています。一方でモ50200、モ50300は母線が引き通され電気的に繋がっておりパンタは各車1基ずつとしています。集電性能の向上と、離線に伴う電気ブレーキの失効リスクを想定して最低2基のパンタを電気的に接続するのが近鉄流のようです。
▼2段碍子を再現した近鉄独特のシングルアームパンタ、綺麗に決まったロゴ
少々上昇姿勢に残念な印象を覚えましたが、華奢なシングルアームパンタの雰囲気は抜群です。また、しまかぜのロゴは綺麗に決まっており盛り上げてくれますね。プラグドア上にある雨樋はしっかりと成型で再現さていますね。行先表示は製品に付属しませんので別途GMから発売されている近鉄特急 行先表示ステッカー(1)に50000系しまかぜ用が収録されているので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?ちなみに10月10日より定期運行開始した京都行きの表示も収録されています。
▼モ50200(左)、モ50500(右)の妻部。モ50500の大阪・名古屋方には簡易運転台が装備
モ50200とモ50500は先に説明した電気的な結線の都合上、引き込み配管の本数が異なっています。一昔前ならこういった妻部のディテールはどちらか一方のみが採用されボディ流用でお茶を濁されるところですが、昨今のハイディテール化や特定編成の製品がリリースされる世の中ですので妻部のディテールも作り分けがなされているのでしょうか。少しホロの高さが寸足らずのようです。
余談ですが、モ50500とサ50400の間は構内移動を想定してモ50500の方には簡易運転台が装備されており、モ50500の大阪・名古屋よりの扉は機能性を重視した窓となっており他社の車両間扉とは異なっています。
▼20000系「楽」以来久々の新造2階建車、サ50400形カフェ車
開放的な独立した窓が印象的です。
▼モ50300形グループ席車両。扉より向かって左側がサロン席、右側が個室
▼先頭の展望席車両。ハイデッカー構造がうかがえます。
▼大型の空調室外機が目立ちます。走ると下になりますがメッシュの表現があります。
▼21020系以降の21世紀に登場した近鉄特急の標準的なVVVF他主制御機器
▼展望席車両のボディを外したところ、黄色成型のメカイス。手前が運転台
▼エントランスの仕切りも再現されいます。インテリアにこだわりたい。
▼Nゲージでありながら巧みな設計でライトユニットと外観が両立しています。
▼KD320A台車速度発電機のディテールがあります。パーツの分売に期待したいですね。
▼カフェ車の室内通路側の様子
▼カフェ車2階建て構造の様子
▼特急車特有の埋め込み雨樋とクーラーのパーツ構成
▼サ50400カバーで隠れるが空調室外機が再現されている。
▼室内灯タムタムオリジナルTORM使用 白色(手前)、暖色(奥)
駆け足でのご紹介ですがひとまずここまで
余力があればこれまでに実車解説として撮りためたしまかぜの
SV01~SV03までの各車両側面のサイドビューや
1次車SV01、SV02と2次車SV03との違いや
2次車仕様に一部内装を変更した1次車の紹介などを予定したいと思います。
半年もご無沙汰の間にエキサイトブログのシステムがマイチェンしていたみたいで
いろいろと機能が便利になっているかと思いきやソフト不具合多発ですね。
iphone用アプリもPC画面上でも原稿がディレートされたりイマイチです。